最新版を利用するようログに出力されてきます。
WARNING: Your ClamAV installation is OUTDATED!
WARNING: Local version: 0.99 Recommended version: 0.99.1
DON'T PANIC! Read http://www.clamav.net/support/faq
以前はリポジトリから最新版が取得できるまで待っていたのですが、最新版の公開からかなり間があいてしまうので本家からソースコードを取得し、手動でインストールしていました。
しかし、上記の方法だとyumによるパッケージ管理下からClamAVが外れてしまい、いろいろと面倒なことが多いようです。
最新版ClamAVをyumによるパッケージ管理下に置くためにはspecファイルを自作し、rpmbuildなどでrpmパッケージを作成、インストールする必要があります。
しかし、specファイルを1から自作するというのは非常に酷です。
そのため今回は古いバージョンのClamAVのSRPMパッケージからspecファイルを取得、一部修正し、そのspecファイルを利用して最新のClamAVを導入する手順を紹介します。
【構成】
CentOS 6.7 (64bit)
ClamAV 0.99 → 0.99.1
【はじめる前に】
rpmbuildを使用しますので、まずはrpmbuildをインストールし、事前の設定を完了させてください。
本番の構成に近いテスト環境を用意し、rpmパッケージの作成はテスト環境にて行いましょう。
【必要なファイル】
SRPMパッケージは以下から取得しました。構成にあったSRPMを探しましょう。
Rpmfind clamav-0.99-3.el6.x86_64
また、ClamAVのソースコードはこちらから。執筆時点での最新版は 0.99.1 です。
ClamAV Download
SRPMパッケージとソースコードを以下の通り配置します。
/home/testuser/rpmbuild/SRPMS/clamav-0.99-3.el6.src.rpm
/home/testuser/rpmbuild/SOURCES/clamav-0.99.1.tar.gz
【更新情報】
2016/5/3 ClamAV 0.99.2 公開。動作確認済。
1. SRPMパッケージからspecファイルを作成します
$ rpm -ivh /home/testuser/rpmbuild/SRPMS/clamav-0.99-3.el6.src.rpm
「warning: user mockbuild does not exist – using root 」という警告が出る場合、以下のコマンドによりユーザー「mockbuild」を作成してください。なお、この警告が出てもspecファイルは問題なく作成されます。
# useradd -s /sbin/nologin mockbuild
2. 作成されたspecファイルを修正します
# vi /home/testuser/rpmbuild/SPECS/clamav.spec
修正点は以下のとおりです。環境によって適宜内容を変えてください。
Version:0.99 → 0.99.1
Release: 3%{?dist} → 1%{?dist}
Source0:clamav-%{version}-norar.tar.xz → clamav-%{version}.tar.gz
「xz」 → 「gzip」 に置換
3. rpmパッケージ作成に必要なパッケージをインストールしておきます
# yum install bzip2-devel zlib-devel gmp-devel curl-devel ncurses-devel openssl-devel libxml2-devel pcre-devel sendmail-devel
specファイルの「BuildRequires」「Requires」に必要となるパッケージが記載されています。
4. rpmパッケージを作成します
$ rpmbuild -bb --clean /home/testuser/rpmbuild/SPECS/clamav.spec
5. 以下のファイルが作成されるので、本番環境にコピーしてください
/home/testuser/rpmbuild/RPMS/x86_64/clamav-db-0.99.1-1.el6.x86_64.rpm
/home/testuser/rpmbuild/RPMS/x86_64/clamav-0.99.1-1.el6.x86_64.rpm
/home/testuser/rpmbuild/RPMS/x86_64/clamd-0.99.1-1.el6.x86_64.rpm
~ここからは本番環境でのインストール作業です~
6. インストール済のClamAVをアンインストールします
# yum remove clamd clamav clamav-db
7. ClamAVをインストールします
# yum localinstall clamav-db-0.99.1-1.el6.x86_64.rpm clamav-0.99.1-1.el6.x86_64.rpm
clamd-0.99.1-1.el6.x86_64.rpm
以上でインストール作業は完了です。
必要な設定を行い、freshclamコマンドでウィルス定義ファイルを更新後、利用してください。
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